飼い主に対しオンリーワンの傾向が強く、大好きになったら、とことん愛してくれる、「ラブバード」=コザクラインコ。
その相性のとおり、飼い主の愛情を独占したがる傾向があるインコです。
そのため、実は日々の接し方にはちょっとしたコツが必要です。
今回はコザクラインコの性格や鳴き声、寿命や飼育のポイントについてまとめてみました。
特徴と性格
原産国 | アフリカ南西部ナミビア共和国 |
寿命 | 10年~15年(飼育環境下次第では20年~) |
お迎え平均価格 | 9000円~25.000円(色変わりは高額) |
大きさ | 約15.0cm~16.0cm |
コザクラインコは、アフリカ南西部を原産とする中型インコです。
コザクラインコは熱烈な愛情表現をもち、飼い主さんベッタリくっつきます。
「ラブバード」と呼ばれるのは、この性質からきています。
飼い主に愛情深い反面、嫉妬深くて気が強く、他の鳥や人に対し嫉妬をしたり、敵とみなして攻撃する一面をもっています。
相性が良くない鳥との同居は、たとえ同じ種類でも気をつけましょう。
けんかすると、大怪我をさせたり、致命傷を負うほどいじめることがあります。
噛む力はかなり強いので、雛のころの噛み癖や甘噛みを放置すると本気噛みになり、血が出てしまうほどの怪我をしてしまう恐れがあります。
噛み方が強い場合は噛み癖を矯正しましょう。
性格-ベッタリ大好き!
コザクラインコは構ってもらう時間が短くなると、飼い主から心が離れて攻撃的になる場合があります。
そのため、インコとの時間を十分に取れない人や、家の中に誰もいない時間が長い家庭(5時間以上)、お留守番時間ガ長い家庭には向かないインコでもあります。
オカメインコなどのほかの中型インコに比べて、荒鳥になりやすい傾向があるので、ずっと手乗りでいて欲しいときは、毎日ケージから出してコミュニケーションをとりましょう。
コザクラインコの寿命と色変わり
コザクラインコの寿命は平均で約10年から15年です。
希少色変わりはやや短命といわれています。
(あくまで統計上です。ショップに流通している色変わりは寿命はほとんどかわりません。)
コザクラインコの色変わりは非常に多く、多くの愛好家がさまざまなカラーを作出してきました。
※色変わりはこちらに画像を載せていますのでチェックしてみてください。
鳴き声
コザクラインコの鳴き声は、身体の大きさの割には声が大きく、金属音のような甲高さがあります。
この金切り声は、騒音問題になりやすいので、コザクラインコの飼育には防音対策を必ず行いましょう。
下記の動画を参考にしてみてください。
集合住宅や近隣との距離が近い家はやや不向きな鳴き声です。
飼育前に防音設備や環境を整えておく必要があります。
アクリルケージは防音と防塵(埃や羽毛の飛び散り)の対策が同時にできるので非常に便利です。
基本的な飼い方と注意点
コザクラインコは専用のフードやシード類、水入れ、止まり木を入れた中型インコ用のケージで飼育します。
餌と水は1日最低2回(朝は餌を全部新しいものにしましょう)交換してください。
飼い主とのコミュニケーションを強く求めるため、1日最低30分×2回の放鳥タイムを作ってあげましょう。
それにくわえて、コザクラインコの人にべったり懐く性格や、小鳥独特の習性を理解して接する必要があります。
- 家族全員で可愛がりましょう。
- ストレス解消のおもちゃを用意しましょう。
- 「鳥は不調を隠す」事を知っておきましょう。
これらのポイントを抑えて飼育すると、うまくコザクラインコと付き合えるでしょう。
それぞれポイント別に説明していきます。
家族全員で可愛がりましょう。
コザクラインコは特定の人を伴侶とみなし、ベッタリ懐く傾向があります。
そのため、伴侶以外の家族を敵とみなし、攻撃的になることがしばしばあります。
こういったことにならないように、お迎え時から家族全員でお世話をしたり、コミュニケーションをとるように心がけましょう。
(もちろん、他のインコに対しても家族で可愛がってあげるのが大切です)
「ラブバード」とまでいわれる鳥ですので、家族全員でお世話していても、特定の家族にしか懐かないケースもあります。
その場合は一番懐いている人が爪切りや羽切りなどの小鳥にとって嫌な役目を、懐かれていない人がオヤツをあげるなど、インコが喜ぶことを与える役割をしてみるなどが効果的です。
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ストレス解消のおもちゃを用意しましょう。
コザクラインコはおもちゃで遊ぶのが大好きなインコで、巣材として木の皮などを剥いで腰に挿して運ぶ習性があります。
特に紙類を破ったりするのがお気に入りの子が多いため、ケージの中に1~2個紙製のおもちゃを入れてあげると喜びます。
新聞紙や雑誌をビリビリに細かく破くことがあるので、放鳥時は破かれて困るような紙製品は近くに置かないようにしましょう。
また、放鳥時に飼い主と遊ぶための紙製のおもちゃを別に用意してあげても喜びます。
このような形で壊すのを前提のおもちゃを入れてあげると喜んでかじって壊してくれます。
予備をいくつか用意して、壊れたら取り替えてあげられる「消耗品おもちゃ」を常備してストレス解消に努めましょう。
放鳥前にイタズラされたら困るものは片付けておくこと、壊してもよいオモチャを用意してあげることが大切です。
「鳥は不調を隠す」ことを知っておきましょう。
コザクラインコに限らず、鳥類全般の傾向として、自然下で外敵に捕食されないために、弱っているのをみせない、周囲に対し不調を隠す習性があります。
そのため、インコの体調不良に気づかない、気づいた時には重症化していたということも多いのが現実です。
日ごろのお世話の中でいつもと違う、餌の減りが悪い、動きが鈍い、寝てばかりいるといった違和感があれば、不調を疑ってすぐに病院に連れて行くようにしてください。
餌の減りが悪い=食欲が落ちている、動きが鈍い/寝てばかりいる=動くのがつらくて寝ることが多くなる と何らかの不調が隠れている可能性が高いです。
「そのうち元気になるだろう」と様子見を絶対にしないようにしましょう。
気をつける病気
コザクラインコは比較的寒さにも強く、丈夫なインコですが、抵抗力が落ちていたりすると下記の病気に特にかかりやすくなります。
人間の食べ物を与えてしまい、そ嚢という器官が炎症を起こす病気です。そのうの病気として「食滞」という病気もあります。
check!インコの雛の食滞の症状/原因とマッサージ治療のやり方
【風邪】
ケージに隙間風が流れたり、温度変化が激しい環境と免疫力が低下して風邪を引いてしまいます。
【疥癬(かいせん)】
ダニによって皮膚の病気になってしまいます。
【カンジタ症】
カビによる感染症です。抗生物質で治療します。
日ごろからケージをこまめに掃除して衛生的な環境を保つこと、バランスのよい食生活を続けることで、これらの病気にかかる確率は格段に減らせます。
栄養面をサポートするサプリの利用も効果的です。
保温対策
コザクラインコは寒さに比較的強いインコです。
しかし、「快適に感じる」には適温があり、寒過ぎると生きてはいますが、快適には感じていません。
特に夏場と冬場は適温をエアコンやヒーターを使ってしっかり維持してあげることが大切です。
年齢や状態によっても適温は変わってきますので、愛鳥の年齢やコンディションにあわせて加温しましょう。
湿度管理
コザクラインコは寒さに強いインコですが、高い湿度は苦手です。
長雨が続く梅雨や秋雨の時期や高温多湿の夏場は湿度が上がりやすい時期は注意が必要です。
加えて、換羽の時期と重なることもあるので、特に体調を崩しやすくなります。
湿度計を設置して湿度40~50度くらいをキープしながら、毎朝健康チェックを欠かさずに行うようにしてください。
ボタンインコとの違い
同じ中型インコで、姿かたちがコザクラインコと良く似た「ボタンインコ」という種類がいます。
よく似ている種類ですが、別の種類のインコで、性格や性質も若干違います。
インターネットが普及する以前は、コザクラインコがボタンインコとして、ボタンインコがコザクラインコとして、間違って販売されていたことも時折ありました。
コザクラインコとボタンインコの違いは下記のところになります。
※個体差などで多少異なる場合があります。
・ボタンインコは目の周りに白いリング模様があります。
・コザクラインコのほうがボタンインコより大きくずんぐりしており、ボタンインコはやや小ぶりかつスマートです。
【性質での違い】
・ボタンインコはコザクラインコより神経質で臆病な面を持ちます。
・ボタンインコのほうが臆病な分、攻撃性がでやすいです。
・コザクラインコは甘え上手な個体が多いです。
こうやって比べると違いが結構あるのがわかります。
一番わかりやすいのは目の周りにリングがあるかどうかで見分けることです。
まとめ
- コザクラインコは飼い主ベッタリで愛情が非常に深いインコです。
- 鳴き声は甲高く金属音に近いので防音に配慮しましょう。
- やきもちをやきやすく、問題行動になることもありますのでしっかりスキンシップをとりましょう。
コザクラインコは、あまりの愛らしさに「溺愛」してしまう飼い主さん続出です!
鳴き声の問題、混合飼育時の相性の問題は対策しておく必要がありますが、本当にかわいいです。
初めてのコンパニオンバードにおすすめできる、素晴らしいインコです。
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