昨日まで元気だったインコ/小鳥が突然死してしまう、ということは実は珍しいことではありません。
特に雛ではこういった突然死が起こってしまうことがあります。
原因不明のものから、原因と思われる状況が考えられるものまで様々です。
今回はインコ/小鳥の突然死で考えられる死因/原因と病気についてまとめました。
インコ/小鳥の突然死の死因・原因
下記はインコの突然死の原因としてよく報告される実例です。
- 気温の急激な変化。
- 熱中症。
- フッ素ガス中毒。
- 毒物の摂取。
- 誤飲。
- 物理的な衝撃。
これらは緊急性が高く、悪化していくのが早いため、体が小さなインコたちにとっては救命が難しいのが現実です。
これらについて説明していきます。
気温の急激な変化
インコは急激な気温の変化に弱い生き物です。
特に雛は夜の寒さで凍死してしまうこともあります。
雛に限らず小型インコの場合は特に、「冬の晩、たった1枚の布をケージにかぶせなかっただけで凍死してしまった」という悲しい話が後をたちません。
冬場はヒーターを、夏場は間接風(直風は厳禁!)を使って快適な気温を保ち続けましょう。
熱中症
「日光浴の為にケージを外に出していたらそのまま忘れてしまった」「車内に20分ほど放置したらぐったりしていた」
近年、人間のお子さんの熱中症が話題になっていますが、鳥や動物も例外ではありません。
高温な場所においておくと早ければほんの数分で熱中症の症状が現われます。
主な口をあけてハアハアと呼吸する(開口呼吸)、翼をうかせて体内にこもる熱を逃がそうとするというのが初期症状です。
重症化するとあっという間に落鳥してしまう恐ろしい病気です。
日光浴のときは目を離さない、車でインコと移動するときは寄り道を控える、停車中は誰か一人車内に残りクーラーをかけることを徹底してください。
フッ素ガス中毒
鳥の突然死で多いのが実は化学物質や有害食品による中毒です。
ガス中毒から、毒性の高い食べ物をとったことによる中毒、金属などを誤飲したことによる中毒などがあります。
意外と知られていないのが、オーブンレンジの加熱によるフッ素ガスで、インコが急死する事例です。
オーブンレンジやテフロン加工されたフライパンなどを熱するとフッ素ガスが発生し、中毒を起こして落鳥します。
非常に致死性が高く、中毒後数分~数十分で致命的な状態になります。
キッチンに鳥かごをおいたり、鳥を連れてくるのは非常に危険です。
台所や台所にドアや壁がなく隣接したスペースでのインコの飼育は絶対にやめましょう!
アロマ香料吸引中毒
人にとってリラックス効果のあるアロマやアロマディフューザーでの吸引事故も非常に増えています。
アロマ成分、揮発した油分の吸引により中毒になって、最悪落鳥するケースが後を絶ちません。
アロマをインコと同じ生活スペースで使うのは絶対にやめましょう。
毒物の摂取
人間にとってはなんでもない普通の食べ物でも、鳥にとっては猛毒、有毒のものが沢山あります。
例えば、アボカドひとかけらで、インコは落鳥してしまいます。
インコに人間の食べ物を与えないこと、放鳥中の部屋にも食べ物をおかないようにしましょう。
誤飲
糸くず、輪ゴム、錠剤、ボタンなど、人の部屋にはインコにとって好奇心をそそるものが沢山あります。
齧ったりしているうちに誤飲してしまい、体内で詰まって落鳥ということもあります。
放鳥する前に、部屋にインコがかじったらよくないもの、誤飲されたら危ないものがないかを確認しましょう。
物理的な衝撃
部屋を飛んでいるときに窓ガラスに衝突して、内出血を起こし数時間後に急変など、強い衝撃を受けることでの突然死もあります。
鳥にとって、ガラスはみえません。
窓ガラスの前にカーテンをひいておく、ガラステーブルはあらかじめ片付けておくか布をかぶせておくなどして、衝突しないように工夫しましょう。
突然死のリスクを下げるための方法
突然死のリスクを避けるためには、「気温管理に気をつける」「キッチンに連れて行かない」「放鳥中の部屋の危険がないかチェックする」「餌のたべっぷりやいつもと様子がおかしくないか観察する」ことです。
遺伝的な原因や、小鳥が元々もっていた体質、持病、原因不明による突然死もあります。
すべて防ぐことは不可能です。
飼い主が防げるところは防げるように、飼育環境や普段からの観察をきちんとするようにしましょう。
鳥は不調を隠す生き物です
鳥は自然界では捕食される側です。
自然界で調子が悪い、ケガをしているというのが外敵に知られると、捕食される可能性が高まります。
そのため、鳥類は不調を周囲に悟られないように、隠す性質があります。
不調が表面化したときは手遅れの場合が多いことが実はかなり多いのです。
インコ/小鳥の突然死の死因・原因と病気。雛は特に注意を。まとめ
- インコ・小鳥の突然死は珍しいことではありません。
- 遺伝、体質的に弱い個体もいますが、室温の管理や放鳥環境の管理などで防げるものもあります。
- 特に雛は環境の変化に弱いので、しっかり保温して体調管理をしてください。
愛鳥との予期せぬ別れは非常につらいものです。
防げる突然死から、どうしようもない不可抗力の場合も多いです。
突然死が起こっても自分を責めすぎず、愛鳥との楽しかった日々を思い出してあげてください。
そして、いつか時期がきたら、またインコと一緒に暮らすことも考えてみてください。
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