コンパニオンバードの代表格として、オカメインコは多くの種類と高い人気を持っている中型インコです。
美しい冠羽(かんう)と気品のある姿、飼い主大好きの甘えん坊で優しい性格が特徴です。
今回は代表的なオカメインコの種類と価格とインコ選びに迷ったときに知ってほしいことをお話します。
※随時情報を更新していますので、参考にしてみてください。
種類と特徴
オカメインコは穏やかで優しく、ほっぺの赤丸が特徴の中型インコです。
主にその色合いでさまざまな種類(カラー)があります。
特徴であるほっぺの赤みの濃淡や、全体の羽の色まで多種多様です。
種類によって値段は大きくかわりますが、性別はあまり関係がない傾向にあります(雌雄の判別が難しい種類もいます)。
性格はどの種類もほとんど変わらず、おだやかでおっとりしています。
ですので、オカメインコを選ぶ基準は主にカラー(種類)であることが多いようです。
穏やかで優しい性格と繁殖環境が確立して、レアカラーでも比較的に安定した入荷がされるようになり、1990年過ぎから急速に普及した今や初心者向けのインコです。
ノーマル
ノーマル種はオカメインコの原種です。
ショップでは並オカメインコとも言われます。
雌雄の判別も容易で、雛のときはオスメスともに顔はグレーですが、オスは顔が黄色くなり、メスは雛のときと変わらずグレーのままです。
頬の赤丸もメスはぼやけたようになります。
※オカメインコ(ノーマル)のメスはこのような外見です。
生後5ヶ月~から始まる大人への換羽の時に、オスは顔が黄色くなります。
確実にオスが欲しい、メスが欲しいという人は、手乗りになった生後5ヶ月以降の若鳥を探すと良いでしょう。
【お迎え価格】14.000円~19.000円(ショップ)/9000円~13000円(ブリーダー)
ルチノー
一般にオカメインコというと、こちらを思い浮かべる人もいるくらいポピュラーなカラーです。
白オカメインコとも言われます。
頭の冠羽の裏におハゲがあるのがチャームポイントです(病気ではありません)。
体の色は、クリーム色から黄色味が濃い子など個体差があります。
※あまりに黄色い羽根の場合、肝臓の病気が疑われる場合がありますので、心配な時は獣医の診察を受けましょう。
【お迎え価格】18.000円~24.000円(ショップ)/10.000円~15.000円(ブリーダー)
ホワイトフェイス(WF)
WF(White Face)と略されることが多い品種です。
ほっぺの赤丸がなく、白い顔と全身の白さが特徴です。
神聖さと気品が漂い、非常に人気があります。
お迎え価格はノーマルやルチノーなどに比べ、高めの傾向にあります。
【お迎え価格】27.000円~38.000円(ショップ)/19.000円~28.000円(ブリーダー)
シナモン
ノーマルと見分けがちょっと難しい種類です。
ノーマルの黒色部分が茶色(薄いグレー)に変化した色変りです。
まれにノーマルとして売られている場合もあります(逆の場合も極稀にあります)。
【お迎え価格】16.000円~24.000円(ショップ)/12.000円~19.000円(ブリーダー)
パイド
羽根の中に白の大きな模様があるのが特徴です。
模様は個体差によって様々です。
ショップによってはこの模様によって価格に差が生じる場合があります。
この個体差が魅力という、飼い主さんも多く、「オンリーワンの子」を欲しいという人はパイドのお迎えをおすすめします。
【お迎え価格】23.000円~27.000円(ショップ)/15.000円~20.000円(ブリーダー)
パール
羽全体が白か黄色の細かい斑点模様になっている種類です。
パイドとの違いは模様の大きさが大きいか、鱗状に細かいかという感じです。
パイドと同じく、模様によって価格に差が生じる場合があります。
歳をとってホルモンが減少するとパール模様は復活します。
シナモンにパールが入った種類を「シナモンパール」、パイドにパールが入った種類を「パールパイド」などと組み合わせて呼びます。
画像の子はシナモンパールです。
【お迎え価格】17.000円~27.000円(ショップ)/15.000円~22.000円(ブリーダー)
パステルフェイス
ほっぺの色が薄い種類を指します。
これに体の色を組み合わせて、ノーマルなら→パステルフェイスノーマルとよび、シナモンなら→パステルフェイスシナモンなどと呼称します。
あまり生産されておらず、見かけるのは稀です。
予約して雛が生まれるまで、数ヶ月待つこともあります。
【お迎え価格】23.000円~31.000円(ショップ)/19.000円~24.000円(ブリーダー)
アルビノ(WFルチノー)
かなり珍しい種類です。
真っ白で目も赤いのが特徴です。
気品と優雅さで人気がありますが、お迎え価格はかなり高めです。
やや体質的に弱い面があるので、遊び過ぎや日光浴のしすぎ、ストレスには注意しましょう。
【お迎え価格】34.000円~45.000円(ショップ)/25.000円~30.000円(ブリーダー)
その他の種類
オカメインコは他にも色々な種類があります。
これらの種類はショップやブリーダーによって名称が違ったり、品種固定がしっかりされていないのもいます。
そのため、値段も相場がほとんどなく、そのショップやブリーダーの時価に近いところがあります。
エメラルド(オリーブ)
シナモンをさらに薄くしたような色で、緑がかっているとも言われます。
【お迎え価格】データなし(ショップ)/44.000円~59.000円(ブリーダー)
ファロー
シナモンをさらに淡く、その上黄色味少しある種類です。
また、目の色がヒナの時から赤いです。
遺伝的に作出が難しく、一説によっては8万円以上するとも言われています。
【お迎え価格】データなし(ショップ)/データなし(ブリーダー)
種類や品種の判断基準
紹介しましたように、オカメインコの種類は、模様や色合いを組み合わせて名づける傾向にあります。
種類が多岐にわたるため、見分けも難しいものが多く、専門ブリーダーさんでも難しい個体もいます。
基本的にオカメインコは「顔の色」「模様」「体の色」で総合的に品種の判断がされていると考えて良いでしょう。
新しい種類が愛好家の間で作出されていますので、より魅力的なオカメインコが今後誕生するのも魅力のひとつです。
値段は上昇傾向
2015年以降、オカメインコの値段は上昇傾向にあります。
2010年台はノーマルが10000円以下で買えることも珍しくありませんでしたが、2019年現在では1.5~2倍近い値段になっています。
主な原因としては2010年台にあった手乗りインコブームが沈静化し、供給が落ち着いたことと、輸送事情の変化で輸送コストが引き上げられ、そのコストが個体価格に反映されていることです。
2018年06月現在の値段で落ち着いているようですが、レアカラーのオカメインコについては値段が高騰する可能性が高いです。
購入はブリーダーが良い?
ショップの中間経費がないため、ブリーダー経由での購入はペットショップよりも安い価格で入手することができます。
ノーマルで9000円前後、ルチノーで10000円前後で購入することができます。
しかし、法律改正により25年9月から生体は直接対面販売が義務付けられ、個人への生体の通販ができなくなりました(動物取り扱い登録者のみ可能)。
そのためブリーダーから直接購入する機会は減少してしまいました。
ブリーダーから購入する場合は、直接ブリーダーに対面し、説明をきいた上で購入する必要があるため、ブリーダーの元へいく往復の経費、時間なども踏まえて直接購入が可能か検討しなければいけません。
ただそれらを差し引いてもプロであるブリーダーから直接購入するメリットは高いといえます。
里親から迎えることについて
オカメインコは、その人気から多くの人に飼育されている半面、里親に出されていることも多いインコです。
理由は様々ですが「引越しで飼えなくなった」「鳴き声で周囲とトラブルになった」「他の鳥との相性が合わない」といった理由が多いようです。
オカメインコは環境の変化に大きなストレスを感じやすい鳥なので、里親から引き取る場合は、環境変化についていけず弱ってしまったり、早死にしてしまうことも考慮しなければいけません。
里親からのお迎えは無料で入手が可能ですが、飼育費用、維持費用、医療費など多岐に渡ってお金がかかる動物であることをしっかり考えたうえで迎えるようにしてください。
安いから、というだけの安易な引き取りは絶対にやめましょう。
お迎えする前に考えてほしいこと
・オカメインコの寿命は20年近くあります。その間インコ優先の生活ができますか?
・インコの飼育には用具や餌代、病院代などお金がかかります。
・意外と声が大きい鳥です。防音対策はできますか?
・インコは自分で掃除や食事を用意することができません。毎日敷き紙の交換や餌や水の交換ができますか?
・インコのしつけは犬に比べて時間がかかります。途中で投げ出さずインコのペースでしつけることができますか?
その反面、旅行にいけなくなったり、病院に連れて行ったりしなければならないことが出てくるでしょう。
知能が高い鳥ですので、反抗して噛み付いたり、不機嫌で思うような反応をしてくれないときもあります。
折角迎えたオカメインコが、万が一あなたに懐いてくれなくても、愛情をこめて接することができますか?
インコは一人で餌を買いにいけません、ケージが汚れてきても自分で掃除ができません。
一日でも餌やりをおこたると死んでしまいます。
あなたに一生をゆだねているといっても過言ではないのです。
かわいい、飼ってみたい!だけでなく、今一度「本当にオカメインコの一生を責任もって飼育できるのか」を考えてみてください。
どの種類を飼うか迷ったら
「色変わりがほしいけど、ノーマルのほうが丈夫ときくのでノーマルのほうが良いの?」「ノーマルが良いけどショップの人は色変わりを薦めるんですが・・」など、どの種類をお迎えするかとても迷うと思います。
結論から言うと、あなたが望む色のインコをお迎えしてほしいと思います。
20年以上一緒に暮らす大切な家族です。
どこかで妥協してお迎えするよりも、好きになった子、ほれ込んだ子をお迎えして生涯愛してあげてほしいのです。
色にこだわらず、気に入った子をお迎えして、その子のカラーの可愛さを知ることもあります。
オカメインコはどの子も可愛いです。
まとめ
- 模様、顔の色、体の色で総合的に品種名がついています。
- 色が薄い種類が人気で、お迎え価格も高めです。
- 健康面はノーマルがやや丈夫ですが、ほとんど差はありません。
- 輸送コストや生産事情でオカメインコの値段は上昇傾向にあります。
- オカメインコを終生責任をもって飼育できるか、飼育を決める前に家族でよく話し合いましょう。
オカメインコは本当に沢山の種類があります。
ここに書いたのはほんの一部です。オカメインコの色違いは奥が深いです。
実はオカメインコの寿命は20年~と長く、鳴き声や毎日のお世話など、大変なことも多く、実際に飼育するとお金もかなりかかります。
興味本位、安易な飼育は絶対にしてはいけません。
本当に終生飼育できるのか、オカメインコ中心の生活ができ、自分の時間やお金を費やせるのかをしっかり確認してください。
オカメインコは本当にかわいらしく癒されます。天使そのものですよ。
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