卵詰まりとは、卵の形成不全、親鳥の体調などで、卵が体外にでない状態です。
発生頻度が意外に高く、非常に落鳥率が高いことでも知られている恐ろしい病気です。
卵詰まりの症状や卵詰まりになってしまったときの応急処置、予防方法をまとめました。
インコの卵詰まりについて
文字通り、卵が埋めなくなり、体内で詰まってしまう病気です。
卵が詰まるとインコは排泄ができなくなるため、極めて短時間で元気をなくし、弱っていきます。
インコの卵詰まりはメスにとって致命的な病気の一つです。
早期発見と治療をしないと落鳥する危険が非常に高い恐ろしい病気です。
大型鳥より小型鳥のほうが卵が詰まりやすく、重症化するケースが多いです。
特にメスを飼育している飼い主さんは愛鳥の下腹部に変なふくらみがないか、排泄の量、回数がいつもと変わっていないかなどを毎日のお世話で確認する癖をつけましょう。
インコの卵詰まり主な症状と原因
症状として、腹部~おしりが膨らんでいる、卵が見えているなど外見で卵を確認することで、発覚する場合がほとんどです。
他に、食欲不振、元気がなくなり、うずくまったり、いきむ動作を繰り返す、水分を多く取るなどの症状がでます。
主な原因は、カルシウム不足による卵殻の軟化、親鳥の未成熟、高齢、日光不足、寒冷、運動不足、産卵過多などがあります。
卵の殻が柔らかいとうまく排出されなくなり、親鳥の未成熟、高齢で卵を輩出する力が弱くなることで発症することもあります。
インコの卵詰まりの様子見は危険!
「元気そうだからしばらく様子をみよう」
「そのうち生むかも」
と様子見をすることは、非常に危険です!
インコ類はフンなどの排泄孔と卵を生む穴が同じなため、卵が詰まる=排泄が、一切できない状態になります。
そのため、昼間は元気にみえても夕方にかなり弱ってしまうほど進行も早いです。
発見次第獣医に連れて行くか、応急措置をとる必要があります。
卵詰まりの応急措置
獣医にどうしても行けない、もしくは症状が軽いとき(鳥が元気)は29~30度に保温し、カルシウムとビタミンB群を投与すると、自力で産卵にいたる場合があります。
排泄孔にオリーブオイルなどの、潤滑油を塗り卵を出す方法もありますが、オイルがつくことでの体温低下などのリスクがあります。
極力素人判断でやることは勧めません。
応急措置をしても、最長で1日以内には獣医の診察を受けてください。
卵詰まりの予防方法
- カルシウムをしっかり補う。
- 卵を産ませないようにする(発情させない)
- 日照時間を抑える。
- 栄養過多にならないようにする。
卵詰まりの予防方法はいくつかあり、どれも難しいことではありません。
飼育環境、餌の配分などを見直すことで十分予防が可能です。
カルシウムをしっかり補う。
ボレー粉、ビタミンを普段からしっかりとるようにしましょう。
日光浴や運動(放鳥)をすることも非常に重要です。
ボレー粉と日光浴のどちらかが不足するとカルシウム不足となり、卵殻がうまく形成されずに、卵の殻が柔らかくなってしまいます。
その結果卵がスムーズに排出されず、卵詰まりとなってしまうのです。
カルシウムはボレー粉、ビタミンは野菜やフルーツ、ネクトンなどのサプリで補うことができます。
check!ネクトンS ネクトンbioの保存方法、使い方/与え方まとめ卵を産ませないようにする(発情させない)
インコは発情しなければ産卵しないため、発情する対象を取り除くことが予防になります。
オスと飼育している場合は、お互いの姿がみえないように別部屋に移して飼育しましょう。
メスのみの場合は、巣箱や鏡などの発情につながるおもちゃを撤去してください。
また、発情の対象はインコだけではありません。
人に良く慣れた手乗りインコは、飼い主を発情対象とみなす場合があります。
飼い主が背中を撫で過ぎると交尾姿勢に入ってしまいます(インコの交尾はオスがメスの上にのって背中を刺激します)ので、背中を撫でるのは控えめにしてください。
日照時間を抑える。
インコは日照時間が長く気候が穏やかな春、秋に繁殖期を迎えます。
そのため、日照時間が10時間を越えると繁殖期と誤解し、発情してしまうことがあります。
一日の日照時間を8時間~10時間に抑え、夜は早めに寝かせましょう。
栄養過多にならないようにする。
高脂肪、高カロリーの食事は発情を促進します。
ヒマワリの種、麻の実が多い食事は発情しやすくなるので、分量を抑えましょう。
低脂肪、低カロリーのエサを与え、栄養過多を防ぐようにしてください。
高カロリーにならないように注意しながら、バランスの良く与えましょう。
インコの卵詰まりの症状と処置、予防方法まとめ
- 卵詰まりは落鳥の可能性が高く、早期発見、早期治療が大切。
- 様子見は絶対にしてはいけません。元気なうちに獣医の診察/治療を受けましょう。
- 普段からカルシウム、ビタミン、運動、日光浴を偏りなく与えましょう。
- 発情すると卵を産むようになります。発情の対象や原因を取り除きましょう。
- 日照時間を見直し、10時間以上の日照時間にならないようにしましょう。
- 高カロリーの餌はインコは好みますが与え過ぎると栄養過多により発情しやすくなるので注意が必要です。
卵詰まりは進行が早く、体力の消耗が非常に激しい状態に陥ります。
様子見や放置は絶対にいけません。
無事に卵が生まれても、念のために卵詰まり状態だったことを獣医に報告しておきましょう。
卵詰まりの予防方法は難しいことではありません。
できることを毎日継続しておこなっていくようにしてください。
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