飼い主とインコが離れることで、精神状態に影響が生じることを「分離不安」といいます。
分離不安は生活する中でさまざまな影響を及ぼしてしまいますので対策する必要があります。
今回はインコの分離不安の症状、原因と対策について解説します。
インコの分離不安とは(症状)
分離不安とは愛着の対象が自分から離れていくことで不安を感じてしまう症状のことです。
分離不安症のインコは、飼い主が目の前からいなくなると不安になり、「落ち着かなくなる」「呼び鳴き」「摂食障害(飼い主が帰ってくるまで食べない等)」の症状を起こすことがあります。
インコの分離不安の原因
インコの分離不安の原因は大きく分けて下記のものが挙げられます。
飼い主に依存している
飼い主とインコが常に一緒にいたりする生活が続くとインコは飼い主に依存してしまいます。
そのため依存の対象(この場合は飼い主)が目の前からいなくなると、大きな不安を感じてしまうようになります。
生まれもった性格
インコは臆病な性格を持っている種類が多く、特にオカメインコや白色オウムに依存しやすい性質と傾向があります。
個体の性格や環境によっても分離不安になりやすいかどうかは大きく変わっていきます。
一人でいるときに起きたトラウマ
インコが1羽で留守番をしているときに、地震や雷があったなど何か嫌なことや怖いことを経験した場合も、分離不安の大きな原因になります。
「飼い主がいないときに、また怖いことがおきたらどうしよう!」そういった不安から分離不安になってしまうのです。
里子に出された経験がある
以前里子に出され、飼い主が変わった経験があるインコは「また飼い主が変わったらどうしよう」「この飼い主はずっとそばにいてくれるの?」と不安な気持ちになり分離不安に陥りやすいといわれています。
分離不安の対策
- 構いすぎない
- 出かけるときに合図をしない
- 留守番中はテレビやラジオをつけっぱなしにする
構いすぎない
インコに必要以上に構いすぎず、普段から適切な距離を保つことを心がけましょう。
ケージにおもちゃを入れて一人で遊ぶことを覚えさせたり、インコと同じ部屋にいても構わず読書したりして自分の時間を過ごすようにしましょう。
飼い主と適度な距離を保つことを覚えたインコは、飼い主がいないことを「日常のひとつ」として捕らえていくようになります。
出かけるときに合図をしない
インコに留守番させるときに「行ってくるね~」「イイコにしててね~」と声をかけていませんか?
スキンシップのひとつとして有効ですが、インコによっては「これから飼い主がいなくなる合図」と認識する場合があります。
出かけるときも普段と変わらない態度を心がけましょう。
「出かけることは特別じゃない」とインコが理解することで、分離不安は解消されていくでしょう。
留守番中はテレビやラジオをつけっぱなしにする
留守番中のシーンとした静けさはインコにとって寂しさと不安を増徴させる原因となります。
インコの留守番中はテレビやラジオをつけて生活音を出しておくことで、寂しさが紛れ、飼い主がいない不安が軽減されます。
インコの分離不安の症状、原因と対策。あなたのインコは大丈夫?まとめ
- インコの分離不安は飼い主がそばにいなくなることで、落ち着かなくなったり食欲がなくなったり、呼び鳴きをする症状が現れます。
- 分離不安の原因は、「飼い主への依存」「性格」「トラウマ」「過去の経験」などの要素が絡み合っていると考えられています。
- 分離不安の対策として、構いすぎないこと、出かけるときに合図をしないこと、留守番中の環境を整えるなどが有効です。
いかがでしたでしょうか。
分離不安は飼い主がいなくなるのではという不安がとても大きい状態です。
愛鳥の気持ちに寄り添って少しずつ分離不安を解消するには何ができるかを考えた対策が必要です。
愛鳥があなたがずっとそばにいてくれる、留守番でいなくなっても帰ってくれると信じてくれるような信頼関係を築いていきましょう。
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