インコが吐くようなしぐさや嘔吐する様子を見せたら病気なのではととても心配になります。
インコが吐く時はどのような病気が考えられるのでしょうか、また発情期でも「吐き戻し」という吐く行動をしますが、それとの見分け方、吐き戻しがひどいときはどうすればよいのでしょうか。
今回はインコの吐く行動、対処法を解説します。
インコの吐く症状から考えられる病気や原因
インコが吐くときに考えられる原因や病気はいくつかあります。
どれも何らかの対策が必要なので、様子見は絶対にしないようにしましょう。
代表的な原因は以下のとおりです(このほかにもいくつかあります)。
- そのう炎
- 熱中症
- 金属中毒
- 発情による吐き戻し
そのう炎
「そのう」とはという喉にある餌をためる袋のような器官です。
ここはパンやご飯といった粘着性の高いものが流れてくると、そのまま腐って炎症を起こしてしまいます。
雛が特にかかりやすく、重症化すると落鳥の危険もあります。
予防法は人の食べ物を与えない、成鳥に挿し餌を与えない(緊急時以外)ことです。
熱中症
気温の高いところにいることで体温が上がり過ぎて、ふらつきや嘔吐、痙攣を起こし、最悪の場合落鳥してしまう恐ろしい病気です。
進行が早く、外にケージを移動させて日光浴させ、しばらく目を離したら熱中症になっていたという例も珍しくありません。
インコに日光浴は必要不可欠ですが、風通しよく、日陰を作り、必ず飼い主さんの監視の下で、行うようにしましょう。
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インコが鉛や亜鉛などの金属物質を誤飲してしまった際になる中毒です。
これらの事故は放鳥中に起こることが多く、放鳥前はインコの口に入れさせたくないものは片付ける、放鳥中はインコから目を離さないことで予防ができます。
中毒になると、嘔吐、元気がなくなる、けいれんなどの症状がでます。
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求愛給餌(きゅうあいきゅうじ)の可能性もあります。
これは繁殖期のオスがメスに向けた求愛行動の1つで、自分の餌を与えている行動になります。
必ずしもインコに向けて発情するわけではなく、鏡にうつった自分の姿や、おもちゃ、飼い主自身に向けて行われる場合があります。
そのため1羽飼育でも発情することは珍しくありません。
嘔吐と発情時の吐き戻しの見分け方
では、インコの病気による嘔吐と発情時の求愛行動による吐き戻しはどうやって見分ければよいのでしょうか。
見分けるポイントは2つあります。
→相手に与えるための行動なので、1方向に吐きます。
それに対し、病気の嘔吐は周囲に撒き散らすように行うことが多いです。
2:元気である。
→求愛行動の吐き戻しは病気ではないので、インコは元気です。
吐きながら元気がなく、食欲も落ちている場合は病気を疑いましょう。
吐き戻しがひどい時の対処法
インコの発情による吐き戻し行動がひどいと、インコ自身の体力の消耗も大きく、体調を崩しやすくなります。
そのため、吐き戻し行動の元になる発情を抑えなければいけません。
- 発情の対象を遠ざける。
- 日照時間を調整する。
- 質素な食事にかえる。
- 過剰な保温をやめる。
といった方法が発情を抑えるのに効果的です。
詳しくはこちらにも記載しておりますのでチェックしてみてください。
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それでも発情が収まらない、という場合はホルモン異常の可能性もあるので、かかりつけの獣医に相談しましょう。
インコの吐くようなしぐさ、吐き戻しがひどい時の対処法まとめ
- インコが吐く時には病気と、発情によるものがあります。
- 病気による嘔吐の場合、元気がなくなり、様々な方向に向けて吐きます。
- 発情による嘔吐はインコは元気で、吐く方向は1方向です。
- 日照時間や食事、保温などを調整し、過剰な発情を抑えましょう。
インコの嘔吐は病気によるものと、発情時の求愛行動によるもののどちらかであることが多いです。
どちらか見分けがつき辛いこともありますので、見分けがつかない時は様子見せずに病院に連れて行きましょう。
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