インコやオウムにとって不治の病とされる「PBFD」は愛鳥家にとって恐ろしい病のひとつです。
現代の獣医学でも特効薬が開発されていませんが、稀に回復する(陰転する)ことがあります。
PBFDの陰転率と陰転させるために飼い主に必要なことを、実際にPBFD闘病した体験を元にまとめましたので参考にしてみてください。
PBFDとは
PBFDとは「サーコウィルス」というウィルスの感染で発病する鳥類の難病です。
(文鳥と九官鳥は、PBFDに感染しないことが判明しています。)
人間に例えるとエイズのような病気です。
つまり、PBFDは感染した鳥の免疫をほぼゼロにし、健康ならかからない病気、かかっても自然に治癒するような病気で重症化し命を落してしまう病気です。
PBFDの主な症状や検査方法などはこちらで詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
PBFDの「陰転」とは
PBFD陰転とは、検査で今まで検出されていたPBFDウィルスが検出されなくなる事です。
ここで疑問に思うのが、特効薬が存在しない病気であるにも関わらず、なぜ「陰転」するのかということですよね。
陰転する大きな理由として、「感染した鳥の免疫力があがり、ウィルスを除去できた」ことがあげられます。
ペットショップなどでまれにみられる「PBFD陰転個体」「PBFD陰転済」といった個体はこれらに該当します。
「陰転」と「完治」の違いについて
「陰転」とはウィルスが検出されなくなることであり、「完治」はウィルスが完全に消失し、健康になることです。
ウィルスが検出されなくなるだけではウィルスの完全消失とはいえないため、完治と陰転は区別されます。
PBFDの陰転率
PBFDの陰転率は約15%~20%と言われています。
慢性型やPBFDを発症していない個体は、治療や食生活の改善で陰転に望みがもてますが、急に症状が現れる「急性型」の場合、治療や陰転化を待つ時間もなく命を落とすといわれています。
また、陰転のしやすさは、PBFDを発症しているかどうかでも変わります。
発症をしていなければ、低確率ながら陰転化する望みがありますが、一度PBFDを発症すると陰転することは非常に難しいと言われています(ラブバードとセキセイインコでは発症後の陰転例あり)。
諦めないで!PBFDを陰転させるために必要な3つのこと(体験談)
- 規則正しい食生活
- 担当医との緊密な連絡
- 清潔な飼育環境を常に保つ
実はヨウムがお迎え後すぐにPBFD陽性であることが判明し、闘病した経験があります。
愛鳥がPBFDに感染していることを知ったときは文字通り目の前が真っ暗になりました。
もうすぐ亡くなってしまう、短い命なのだと悲しみにくれましたが、情報を収集しながら「絶対に陰転させる!」「治してみせる」と強く信じて、できることからはじめていきました。
そして8ヶ月後の検査と9ヶ月後の検査で連続して陰転と診断されました。本当に嬉しくて嬉しくて家族で泣いたことを覚えています。
実際に愛鳥が陰転した経験を元に是非試してほしいことを書いていきます。
規則正しい食生活
くだものや野菜、ペレットなど、とにかく多くの種類の食べ物をバランスよくたっぷり取り入れることからはじめました。
品質にもこだわり、シードも形の悪いものやつぶれたシードなどは取り除き、形のよいシードを餞別して与えました。
野菜は小松菜とにんじん、かぼちゃを特に好んでいましたので、無農薬栽培のものを午前中に毎日与えました。
特にヨウムはアブラヤシの実から採れる「レッドパームオイル」が良いといわれています。
一日小さじ半分程度をおやつや野菜に軽く塗って与えました。
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陰転後の現在も定期的に健康維持に使っています。
担当医との緊密な連絡
PBFDの主な治療はインターフェロン注射(投与)や、必要に応じて出される投薬治療になります。
鳥種や健康状態によっても治療方針がかわっていきますので、獣医との緊密な連絡が非常に大切です。
清潔な飼育環境を常に保つ
他のウィルスや細菌を外部から持ち込まないように、家族の帰宅後の手洗いうがい、着替えの徹底と、飼育環境のこまめな消毒を心がけました。
週2回のケージの熱湯消毒、餌入れや水入れは予備を使って毎日除菌し、洗い流せない空間や羽毛が舞ったときは(ヨウムは細かい羽がたくさんまいます)アルヴィシャットという消毒薬を随時、噴霧していました。
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アルヴィシャットはペットにも無害な除菌水です(希釈が必要です)。
PBFDの陰転化に成功した多くの家庭において、この消毒薬が高い頻度で採用されていると知り、早速使いました。
鳥部屋への出入りや、自分の服などにもかけて徹底的に除菌しました。
徹底的に除菌された環境を維持することで鳥の免疫力低下を防ぐ効果があると言われています。
インコのPBFDの陰転率と陰転させるために必要な3つの事まとめ
いかがでしたでしょうか。
PBFDを陰転したヨウムは今も元気に生活しています。
陰転化は鳥の免疫力に頼る部分もあり非常に難しいことですが、不可能ではありません。
PBFD陽性と診断されても諦めないで下さい。
まずは信頼できる獣医さんに相談し、適切な治療を受けながら食生活と飼育環境の改善を試みましょう。
1羽でも多くのインコがPBFD陰転になることを祈っています。
コメント
1ヵ月前くらいにお迎えしたヨウムがpbfd陽性と検査結果の連絡が昨日来ました。
今現在とても元気でよく遊び、よく食べ、よく甘え、とてもpbfdのウイルスに感染しているとは思えないのですが…。。とてもショックです。
検査した動物病院は今日から正月休みで、最短の予約を8日にとりました。しかし、その間が不安でたまらなくて、何か出来ることはないかと探しているときにこのサイトに出会いました。
私も諦めません。さっそく試してみます。
ありがとうございました。