犬や猫の飼育放棄がメディアで度々問題になっています。それはインコも例外ではありません。
「飼ってみたけどイメージと違った」「引越しで飼えなくなった」などと飼育放棄になってしまうケースがしばしば見受けられます。
飼育放棄にならないために、飼い主ができることはどういうものなのでしょうか。
今回はインコの飼育放棄の実態について考えていきましょう。
インコの飼育放棄の理由
- 想像していたインコ生活じゃなかった(楽しい事ばかりじゃなかった)
- 飼い主の環境が変化した(引越しなど)
- 飼い主の知識不足、資金不足
インコの飼育放棄の主な理由はこういったもので、ほとんどが飼い主の身勝手な理由によるものです。
人はいくらでも言い訳できます。
しかしインコは何も主張することができず、飼い主にその命を委ねるしかありません。
「外に放せばなんとか生きてくれるだろう」という人もいるでしょう。それは大きな間違いです。
人の手で育てられたインコは外で生きていくことはできません。
安易な飼育放棄はインコの命を奪うといっても過言ではないのです。
想像していたインコ生活じゃなかった(楽しい事ばかりじゃなかった)
「思ったほど可愛くなかった」「毎日の世話が面倒くさくなった」など、実際に飼育してみて「想像していたインコ生活と違った」ことでインコの飼育放棄につながるケースが多いです。
インコは人間の思い通りになるためのぬいぐるみではありません、あなたと同じ命ある生き物なのです。
餌や水も毎日新しくしなければいけませんし、敷き紙も毎日交換しないといけません。
これがインコと暮らしている間毎日続きます。
毎日やっているからといって誰からも褒められるわけではありません。
インコを飼育すると決めた以上、お世話は毎日当たり前にやるべきことです。
インコとの生活は楽しいです。しかし楽しい事ばかりではありません。
楽しい事ばかり夢見て、基本的なお世話が面倒になったり、嫌なことを後回しにしたいという人はインコの飼育に向かないでしょう。
飼い主の環境が変化した(引越しなど)
「引越しでペット不可の物件に住む事になって飼えなくなった」「子供が生まれてインコの世話ができなくなった」など、飼い主の生活環境の変化でインコを飼育できなくなり、飼育放棄につながってしまうことが多くあります。
インコの寿命はとても長いです。
セキセイインコで10年~、オカメインコで20年~、ルリコンゴウインコなどの大型鳥に至っては50年以上生きます。
長いインコとの生活の中で必ず訪れる飼い主の環境変化でインコが飼えなくなったりしないかを実際に飼育する前に家族でしっかり話し合う必要があるでしょう。
飼い主の知識不足、資金不足
インコが噛み付いてくる、懐いてくれない、インコとどう接すればわからない、飼育するお金がないなど、インコを飼育するに当たり飼い主の知識不足や資金不足による飼育放棄です。
懐かないインコは飼い主にとって愛情が目減りする原因のひとつです。
何故懐かないのか、懐かせるにはどうするかの知識がなく、そのまま飼育放棄につながることも珍しくありません。
お迎えするインコについてしっかり勉強して、あらゆる状況や事態を想定した飼育準備をすれば、(飼い主の知識不足による)飼育放棄は格段に減少するはずなのです。
インコを飼う前に知ってほしいこと
- インコの性質や習性を理解していますか
- 飼育に必要な用品、万一病院に行くための資金は十分ですか
- インコの一生は数十年単位です。生涯責任を持って飼育できますか
- インコと一緒に遊ぶ時間をしっかりとれますか
インコの飼育放棄を減少させるには、飼い主がインコをお迎えする前に事前にしっかり学習して知識をつけることです。
飼育に必要な知識、飼育用品をしっかりそろえるのは、単に知識をつけるだけでなく、インコの飼育に対して責任感を持つことにつながります。
具体的にインコを飼育することを想定し、イレギュラーな事態が起こってもインコと一緒に暮らし続けることができるかを何度も家族で話し合ってください。
最低でも10年は一緒にいる家族です。
「こんなはずじゃなかった」とならないように、納得いくまで話し合いを重ねましょう。
インコの飼育放棄を考える。飼う前に知ってほしいこと。まとめ
いかがでしたでしょうか。
インコをお迎えすると決めたとき、インコと暮らし始めたときは飼育放棄をするということは誰しも考えていなかったはずです。
しかし、数十年にわたるインコとの生活の中で、生活環境の変化が起きて、インコの飼育に手が回らなくなり、飼育継続が困難になることも十分考えられます。
これからの日々の中で起こりうるさまざまな事態を想定して、そのときに何ができるかを家族で十分に話し合ってみませんか。
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