近年のインコに対する考えが観賞用から癒しの対象=コンパニオンバードとして変わってきたことで、インコの飼育環境もかなり様変わりしてきました。
しかし、今でも外飼いとして飼育されているインコをみかけることがあります。
今回は想像以上に危険が多いインコを外飼いにする(外で飼う)リスクについてお話します。
インコを外飼いにする(外で飼う)リスク
近年インコを室内で飼育する人が増え、扱い方も「観賞用」から「家族の一員」として変わっていきました。
日本は季節があり、気候の変動が激しい国です。
それらに加え、蚊、ダニ、ノミなどの虫や猫やヘビなどの外敵も多く存在するため、インコを外で飼育することはリスクが高い環境といえます。
万が一の事故の心配もなく、安全に生活させたいのであれば、種類や羽数に関わらず室内での飼育をお勧めします。
1.気候の変動が激しい
日本には四季があり、季節に応じて暑い時期寒い時期などがあります。
室内で飼育されているインコはエアコンやヒーターなどで室温の調節ができますが、外飼いのインコは外気温に依存するため調節ができません。
そのため季節に応じて日よけをつけてあげる、巣箱などを入れて防寒対策をとる必要がでてくるでしょう。
猛暑
日本では夏になると「猛暑」といわれるほどの熱い夏が毎年やってきます。
気温が40度に近い日も珍しくなく、熱中症で病院に運ばれた人が増加したほか、人間用の熱中症対策グッズが発売されるようになりました。
そういった気温の中、外でインコを飼育することは非常に過酷です。
直射日光の当たらない日陰にケージを置いたとしても照り返しなどで暑さを感じるでしょう。
インコの適正気温は概ね27度前後。
30度を軽く超える猛暑での外飼いは推奨されません。
極寒
日本では「暖冬」と呼ばれる冬が多く、寒くなる時期が遅くなってきている傾向にありますが、それでも雪が降るほどの気温低下はあります。
雪が降らない地域でも霜が降りるくらいの寒さですので、インコの外飼いに適さない環境であるのは間違いありません。
特に1羽での飼育は仲間同士で身を寄せ合って暖をとることもできないため凍死してしまうリスクが非常に高くなります。
豪雨
近年の日本においては、各地でゲリラ豪雨が頻発し、土砂災害や豪雨災害を引き起こすことも珍しくなくなりました。
ゲリラ豪雨はその名前のとおり急に起こります。
飼い主の外出中にゲリラ豪雨が発生し、ケージごと流されてしまったという悲しい被害も実際におこっています。
豪雨が起こることで周囲の気温が低下し、雨に濡れた体をさらに冷やすことになるため風邪のリスクも高まるでしょう。
蚊・ノミ・ダニ
インコを外で飼育すると、ケージや止まり木にノミやダニが寄生する可能性も高く、吸血されたりすることで病気に感染したり、ストレスをためるようになります。
これらの寄生虫は夜に活動することが多く、夜中にインコが暴れているということが多い場合は寄生虫の発生を疑います。
そのため「寄生虫はいない」と誤解されがちです。
2.ネコ、ヘビなどの外敵が多い
外にはネコやヘビといったインコを狙う外敵が数多くいます。
ネコはケージごと落して襲いますし、ヘビに至ってはその細い体を使って直接ケージに入り込んできます。
ネコ、ヘビともにインコが襲われたという被害報告が多いため教われないようにする対策が必須となります。
3.盗難や傷害の危険
インコを外で飼育するということは、外部の見知らぬ人との接触機会が増えるということです。
盗難される可能性が高まるだけでなく、毒物を与えられたりといった危害を加えられることも考えられます。
逆に近づいてきた人を怪我させてしまうこともあるかもしれません。
こういった観点からも飼い主の目が行き届かない外での飼育は避けたほうが無難でしょう。
インコを外飼いにする(外で飼う)リスク。実は想像以上に危険!まとめ
- インコを外で飼育することは気温問題、外敵の問題、第三者による問題などから推奨されません。
- 日本は夏は猛暑、冬は極寒と気温差が激しいため、インコを外飼いするのは向きません。
- 外で飼育することでネコやヘビといった外敵に狙われやすくなってしまいます。
- 寄生虫も付着しやすく、一度発生すると駆除が難しいです。
- 第三者からいたずらされたり盗難に遭う可能性が高くなります。逆にインコが他の人に怪我をさせることもあります。
インコは家族の一員。
お迎えする以上、インコの安全を守り、快適な生活を送らせてあげるのが飼い主の義務といえます。
室内に入れたくない、どうしても入れられない事情があるという場合はせめて玄関や、直射日光の当たらない縁側などに入れてあげてください。
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