「愛鳥をのびのび暮らさせたい」「愛鳥のメタボ防止に常に運動させたい」とインコをケージに入れずに常に放し飼いにしている人いませんか?
確かにインコはのびのび過ごせて運動不足は解消できます。
しかしそれ以上に放し飼いはデメリットがたくさんあります。
今回はインコの放し飼いで生じるデメリットについてお話します。
1.羽根やふんで部屋が汚れる
放し飼いをすることで、部屋中に羽根やふんが飛び散ってしまい汚れてしまいます。
一定時間の放鳥と違って常に外でふんや羽づくろいをしているため、広範囲に汚れてしまうでしょう。
こまめな掃除は必須になりますし、常に汚れていくため家族が羽毛やふんを吸い込むことでの健康面の影響が心配です。
2.誤飲や誤食が増える
家の中はインコにとって危険なものや食べてはいけないものがいっぱいあります。
たとえばネギ類はインコにとって猛毒ですし、カーテンレールの鉛をかじることで鉛中毒になる危険性もあります。
人の目が届かない放鳥はインコにとってほぼ確実に事故に遭う状況を作っていることを忘れないで下さい。
3.窓やドアからの脱走
インコを放し飼いにしていると、家の人があけた窓やドアからの脱走が容易に行われてしまいます。
部屋から出る時について来てドアに挟まれる危険もあります。
家族の肩にとまって移動している途中、家族があけた窓からそのまま飛び出してしまうケースも実際にありました。
このように、放し飼いにしていると窓やドアの開け閉めに常に気をつけなければいけなくなるでしょう。
4.他のペットや外敵に襲われる危険性
インコを放し飼いにすることで一緒に飼育している別のペットに襲われたり、窓やドアから侵入してきた野良猫や蛇などの外敵に狙われる危険性が高くなります。
ケージはインコの家(縄張り)というだけでなく、これらの外敵から身を守るものでもあるのです。
5.布団の中や布の中にもぐりこんでしまう
布団や厚手の布の中にもぐりこんだのに気づかずに踏んでしまったという悲しい事故は毎年報告されています。
インコを放鳥している間は布製品やクッションなどの下にインコがいないか、インコの位置を常に把握して行動しなければ事故がおきてしまいます。
放し飼いにしていると当然これらの事故のリスクが跳ね上がるでしょう。
6.どこにいるかわからなくなる
放鳥したインコが常にあなたのそばにいるとは限りません。
たんすやエアコンの上などの高いところから下りてこないことも十分ありますし、家具の隙間をお気に入りにすることもあります。
放し飼いにしていると行動範囲が広くなりすぎて、どこにいるのか常にわからなくなります。
気がついたら足元にいて踏んでしまった…という事故にならないように、放鳥中のインコの場所は常に飼い主さんが目視しておく必要があります。
7.人の食事中、就寝中に羽毛が飛び散り不衛生
インコを放し飼いにするということは、人の食事中や就寝中も常に外で行動しているということです。
食事中に飛び回ることでの羽毛の飛び散り、寝室で飛び回ることで就寝中に羽毛の繊維や乾燥して細かくなったフンを吸い込む可能性が高くなります。
非常に不衛生で健康面にも影響が出てくることは想像に難くありません。
8.ケージに戻る習慣がないため病院に連れて行けない
放し飼いされているインコはケージを自分の縄張りと認識していない(家全体を縄張りと認識している)ため、ケージに戻ることを嫌がります。
もちろんキャリー用のケージにも入ろうとしないため、必要に応じて病院に連れて行くなどができなくなります。
ケージに入れようと捕まえることで人を怖がったり嫌うようになり、ますます放し飼いでわがままになっていってしまうでしょう。
9.日光浴ができなくなる
前述したように放し飼いをすることでケージに入ることを嫌がるようになるため、日光浴をすることが難しくなります。
部屋で好きに日光浴をするかもしれませんが、飼い主が管理してしっかり日光浴ができないため、個体によってはまったく日光浴をしなくなるでしょう。
日光浴をしないことでビタミンDの生成が体内で行われず、カルシウムの吸収が悪くなるなど、インコの健康面ではよくありません。
インコの放し飼いで生じるデメリットと事故やふん害のリスクについてまとめ
いかがでしたでしょうか。
確かにインコの放し飼いは常に愛鳥と触れ合うことができ、愛鳥の運動不足を解消することもできます。
しかし、それ以上にデメリットが非常に大きいのです。
事故にあう可能性、外敵に襲われる可能性、飼い主の健康面を阻害するデメリット、数えたらキリがありません。
人間と生活する以上、人間の生活が快適なものであること、インコの安全を人間が管理できることが大前提です。
放し飼いというのはそういった人間がインコの安全を守るという点を放棄している飼育方法といえます。
人もインコも末永く安全で幸せな毎日を送るのに何が必要か、放し飼いは必要なのか今一度考えてみてください。
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