インコやオウムといった鳥から人に移る代表的な病気のひとつ「オウム病」。
抵抗力の弱い人や高齢者、子供、妊婦が感染しやすいといわれています。
人から人への感染なども気になるところです。
今回はオウム病の人から人への感染と妊婦への影響をまとめました。
オウム病にかかった人の症状
オウム病とは、オウムやインコなど鳥のふんを媒介として感染する病気です。
オウム病にかかった鳥からの感染が主で、健康な鳥からの感染はあやまった接し方をしなければ稀といわれています。
感染すると1~2週間の潜伏期間の後、以下の症状が現れます。
・急な発熱や頭痛やせき。
・風邪等に似た症状。
・悪寒
・進行すると呼吸困難や心筋炎になる場合も。
高齢者や抵抗力の弱った人、妊婦、乳幼児が感染すると重くなることがあります。
毎年数例の重症例が世界で報告されている病気です。
人から人への感染
人から人への感染は稀(まれ)であると言われています。
特に、オウム病にかかっている人の咳や唾液などから感染する可能性が指摘されており、注意をする必要があります。
しかしながら、鳥を飼育している人や、鳥と接する仕事をしている人を避けるような事があってはなりません。
妊婦への影響
妊婦さんは普段より体力、抵抗力が落ちているため、オウム病に限らず、病気への抵抗力は低いので注意が必要です。
鳥を飼育している妊婦さんは、鳥と接したら手洗いをしっかりする、キスなどの濃厚な接触はしない、鳥の世話を家族にやってもらうなどが良いでしょう。
オウム病の予防方法
オウム病に限らず、一般的に、飼い鳥(ペット)から人へ、何らかの病気が感染するときは、人の接し方に誤りがある場合がほとんどです。
誤った飼育方法で感染のリスクをあげ、対処法を講じないままペットを捨てる決断をするのでは飼われた動物たちがあまりにもかわいそうです。
正しい飼育と接し方をすれば、感染することはごく稀です。
・インコと口移しをしない。
・一緒の食器やコップを使わない。
・寝室にケージを置かない。
・ケージを毎日掃除をする。
・鳥を触ったあと手を洗う。
愛鳥は大切な家族ですが、ヒトとインコは体の構造がことなり、体の中にいる細菌の種類も違います。
良い意味で距離感を保った接し方と正しい知識、衛生管理を続けることが、オウム病の予防法です。
インコやペットを捨てないで!
オウム病や狂犬病のニュースが流れるたびに、「感染が怖いから捨てる」「妊娠したから手放そう」という人が一定数でてきます。
感染はとても怖いことですが、正しい知識と飼育、接し方を続ければ感染するリスクはほとんどありません。
感染してしまったとしても重症化しなければ治療することが可能です。
決してペットを捨てたり、放したりしないようにしましょう。
飼育されている鳥は捨てられたら自然界で生きていけません。
オウム病の人から人への感染と妊婦への影響まとめ。
- オウム病は病気の鳥を介して移ることがある人畜共通感染症のひとつ。
- 鳥とのキスや食器の共有など、濃厚なコミュニケーションが感染の原因です。
- 正しい接し方と清潔な環境であれば、感染のリスクはとても低い病気です。
- 抵抗力の低い人や子供、妊婦さんは鳥と接するときは衛生面に特に気をつけましょう。
- 人から人の感染はごく稀です。
鳥は人にない細菌や病気を持っていること、そしてそれらの病気に対する理解と知識を持っておくことが、飼い主としてとても大切なことです。
衛生面と接し方に気を配れば、普段の飼育では怖い病気ではありません。
必要以上に怖がったりせずに、いつもどおりかわいがってあげましょう。
check!■オウム病の症状と原因、治療法について。正しい知識で鳥と接しましょう!
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