人が鳥と誤った接し方をすることで稀に発症する病気の一つ「オウム病」。
人畜共通感染症の一種で、抵抗力のない人や乳幼児がかかると重くなることがある病気です。
しかし、きちんとした接し方をすれば全く怖い病気ではありません。
今回は、オウム病の症状と原因、潜伏期間と治療法について紹介します。
オウム病にかかった人のおもな症状
オウムやインコなど鳥のふんを媒介として感染する病気です。
人が感染すると、1~2週間の潜伏期間の後、急な発熱や頭痛やせきなど風邪等に似た症状があらわれます。
高齢者や抵抗力の弱った人、乳幼児が感染すると重くなることがあり、心筋炎や呼吸困難などをおこします。
※オウム病の人から人への感染や妊婦さんへの影響はこちらにまとめました。
check!■オウム病の人から人への感染と妊婦への影響まとめ
オウム病の原因
「クラミジア・シッタシ」という細菌に感染したオウムやインコのふんなどを吸い込むことが原因でおこる病気です。
オウム病にかかってしまっている鳥をキャリアとして感染します。
感染経路として、鳥との密な接触(口移しなど)や、鳥のケージなどが掃除されず不衛生なままであることが報告されています。
オウム病の治療法
インコのフンや血液などで、オウム病を特定することができます。
風邪のような症状が続いて病院にいく場合、鳥を飼育していることを医師に伝えると良いでしょう。
オウム病の予防方法
一般的に、飼い鳥から人へ、何らかの病気が感染するときは、人の接し方に誤りがある場合がほとんどです。
- インコと口移しをする、一緒の食器やコップを使っている。
- 寝室にケージを置いている。
- ケージを毎日掃除をしない。
- 鳥を触ったあと手を洗わない。
愛鳥は大切な家族ですが、ヒトとインコは体の構造がことなり、体の中にいる細菌の種類も違います。
人と動物の距離感を保った接し方と衛生管理を続けることが、最高の予防法です。
オウム病にかかった鳥の主な症状
インコがオウム病にかかっていたら、およそ、1週間~2週間で落鳥してしまう場合が多いといわれています。
鳥に現れるおもな症状として、以下の症状がみられます。
- 食欲減退、元気消失。
- 鳴く頻度の減少
- 翼を膨らます、セキがでる。
- 尿酸(ふんの白い部分)の緑黄色化。
明らかに元気がなくなるので、毎日のお世話の中で気づくことが多いようです。
こういった鳥と接した事がある、接している場合は特に手洗いや掃除に気を配り、体調が悪いと思ったらすぐ病院へいきましょう。
鳥やペットを捨てないで!
オウム病や狂犬病などの「人畜共通感染症」のニュースがあるたびに、怖くなってペットを捨てたりする人が稀にみられます。
感染症はとても怖いことです。
しかし、きちんと知識をもって正しく接していれば、全く怖い病気ではありません。
感染してしまったとしても重症化しなければ治療することが可能です。安心してください。
ニュースや報道に惑わされず、正しい飼育を続けてください。
決して捨てたり、放したりしないようにしましょう。
飼育されている鳥は捨てられたら自然界で生きていけません。
オウム病の症状と原因、治療法について。正しい知識で鳥と接しましょう!まとめ。
- オウム病は病気の鳥を介して移ることがある人畜共通感染症のひとつ。
- キスや食器の共有など、過度なコミュニケーションが感染の原因です。
- 正しい接し方と清潔な環境であれば、怖い病気ではありません。
- 感染しても治療は可能です。絶対に捨てたりしないでください。
鳥は人にない細菌や病気を持っていること、そしてそれらの病気に対する知識を持っておくことが、飼い主としてとても大切なことです。
必要以上に怖がったりせずに、いつもどおりかわいがってあげましょう。
鳥好きとしては「オウム病」という病名がとても嫌ですね…。
※感染症として知られる、鳥インフルエンザについてはこちらをチェックしてみてください。
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