怪我している野鳥をみつけた、野鳥の雛を拾ってしまった、という時、どうすれば良いのでしょうか。
思わず保護をして育てたくなりますが、実は許可の無い保護、飼育は違法です。
今回は野鳥を保護する前の注意点、確認事項を解説します。
怪我をしている、動かない野鳥を保護する前に確認すること
道端で動かない、うずくまっている野鳥をみつけても、むやみに手を出してはいけません。
飼育下の鳥に比べ、野鳥は自然回復力が高く、人に触られることになれていないため、人が手をかけたことでショックを起こして死んでしまうことがあるからです。
人に飼育されているインコが外で弱っている時は早急な保護と手当てが必要ですが、野鳥の場合は必ずしも保護が最善とは言えないことが多いのです。
ただし、大量の出血や明らかな骨折があったり、意識がない状態であれば保護する必要があります。
野鳥を保護した時の注意点
まず、野鳥と人に共通する感染症を防ぐためにも、野鳥を触る時は手袋を着用すること、触ったあとはしっかり手洗いをして、帰宅したらすぐ着替えるようにしましょう。
野鳥を保護したらダンボールを用意し、横に通気用の小さい穴を開けておきましょう。
外が見える高さに穴を開けると、外に出ようとして暴れてしまうことがあります。
湯たんぽやお湯を入れたペットボトル、使い捨てカイロなどを利用して28度~30度くらいに保温しましょう。
保温材が直接野鳥に触れないように注意しましょう。
また、使い捨てカイロはダンボールの中に入れると酸欠を引き起こすため、箱の外におきましょう。
これと平行して、各都道府県の野生鳥獣担当機関に連絡を入れてください。
連絡を入れないまま保護し続けると、違法捕獲と誤解されてしまい、罪に問われる可能性があります。
必ず連絡して指示を仰ぎましょう。
無理に餌を与えたりするとショックでストレスがたまったり、体調を崩してしまう原因になります。
野鳥の保護は違法で許可が必要!保護する時の注意点
- 野鳥の無許可保護、飼育は法律で禁止されています。
- 野鳥は人の介入があるとショックで弱ることがあります。
- 保護が本当に必要かどうかを見守り、判断することが必要です。
- 野鳥を触るときは手袋をして、人畜共通感染症にかからないようにしましょう。
野鳥と飼い鳥は似ているようで生命力や環境適応力、自然回復力が違います。
普段から人と関わっていないため、人との関わりそのものが野鳥にとってはストレスなのです。
弱っている、怪我をしている野鳥をみかけたら、まず保護の必要性をよく確認し、公的機関へ連絡して対応を求めましょう。
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