オカメインコの雛が挿し餌の時期に陥りやすい病気に「食滞(しょくたい)」というのがあります。
食滞は放置すると食事をとれなくなり、栄養が足りずに痩せて落鳥してしまう怖い病気です。
オカメインコの雛の食滞の原因・症状とマッサージ治療のやり方、予防方法を解説します。
食滞は正しい治療方法をすれば改善できますので、オカメインコをお迎えする人は知っておきましょう。
オカメインコの雛の食滞の症状
オカメインコをはじめとする中型インコには、食道から胃(前胃)の途中に、一旦餌をためる「そのう」という袋状の器官があります。
そのうからの餌の落ちが悪く、前胃へと流れず、そのうに滞留している状態を「食滞」といいます。
そのうがある胸部分が大きくふくれ上がったり、餌が取れないため、食欲不振、衰弱といった症状が現れます。
雛に挿し餌をしたあと、次の挿し餌の時間になっても餌がそのうに残っている(正常なら、そのうは、ほぼぺったんこになっています)、そのうを触ると硬いものがあるような状態(正常な場合はぷよぷよしています)は、食滞を疑いましょう。
放置すると食事がとれなくなり、全身状態が悪化して落鳥の可能性もある非常に怖い病気です。
特にオカメインコは雛をパウダーフードで育てるため、食滞になってしまう事例が多いようです。
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食滞の原因
食滞の原因はパウダーフードの濃度が高く、上手く流れなくなったことや、パウダーフードに粟穂や刻んだ小松菜などを混ぜて成分がかわり、そのうが消化不良を起こすなどが挙げられます。
パウダーフードはさらさらと流れる流れるくらいの濃度、例えばポタージュスープよりちょっと水っぽいくらいがおすすめです。
初心者さんは「たくさん栄養をとらせてあげたい」とパウダーフードの濃度をあげてしまいがちです。
悲しいことにこれが食滞につながってしまいます。
食滞を起こしやすいインコ
食滞を起こしやすいインコとして「オカメインコ」「ホンセイインコ」「ローリー類」が挙げられています。
これらの雛の飼育は、食滞について、より意識しておく必要があります。
食滞の予防方法
食滞の予防方法として、「パウダーフードの濃度を上げすぎないこと」、「挿し餌後、1時間おきにそのうの状態をチェックすること」が非常に有効です。
それでも食滞を完全に防ぐことはできません。
インコの体調や消化機能によっても食滞を発症してしまうからです。
飼い主さんは自分を責めない様にしてください。
そのうの中に塊を感じた、食滞が起きているような状況になった場合は、応急処置として下記の方法を試してみてください。
食滞を防ぐ、改善させるマッサージ治療のやり方
食滞予防もしくは改善させる効果のあるマッサージを紹介します。
まずぬるま湯を用意し、スポイトなどで少量飲ませた後、そのうを親指と人差し指、中指で優しく包むようにゆっくりマッサージしましょう。
フードの塊が指で優しく包んでも崩れないほど硬くなっているときは、病院に連れて行き、摘出してもらいましょう。
食滞状態を半日以上放置すると、その間の栄養がとれず、全身状態が著しく悪化します。
速やかに病院に連れて行ってください。
オカメインコの食滞治療法
そんな毎日のなか、、ネットで絆創膏や包帯でそのうを支えている子の画像を見つけました。
マッサージをしても、通過をよくする薬を飲んでもだめだったのでだめもとで包帯をまいてみました。#オカメインコ#食滞 pic.twitter.com/4S0270SoYa
— ふうりん (@fuuuriiin) 2016年6月22日
マッサージを行っても食滞状態が改善されない場合、病院で塊を取り除くか、通過を良くする薬の処方などの治療を行います。
そのうを包帯や絆創膏などで支える方法もありますが、素人判断で行うのは危険ですので、必ず主治医の指示のもと行いましょう。
オカメインコの雛の食滞の症状/原因とマッサージ治療のやり方まとめ
- 「食滞」とは、パウダーフードなどが「そのう」にとどまり、胃に流れない状態。
- 食滞が長く続くと、食欲減退、栄養不良などで、最悪落鳥します。
- 挿し餌のパウダーフードの濃度をやや薄めくらいにして、流れるようにしましょう。
- 挿し餌後1時間おきくらいにそのうを触ってチェックするようにしましょう。
オカメインコは食滞になりやすいので、挿し餌の間は、食後定期的にそのうの様子をチェックするようにしてください。
食滞の疑いがでてきたときはすぐにマッサージを試みて、それでも流れない、硬いようであれば病院に連れて行きましょう。
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