フクロウをはじめとした猛禽類が近年ペットとして人気が高くなってきています。
フクロウカフェなども多く周知されるようになり、フクロウブームとまで言われるようになりました。
特にコキンメフクロウはその小ささ、昼間にも行動する習性から、ペットとして高い人気があります。
フクロウ全般、人に懐きにくいところがありますが、ポイントを抑えた接し方で十分人にべた慣れになります!
今回は「コキンメフクロウ」の性格、寿命と飼い方のポイントをまとめました。
コキンメフクロウの特徴・性格
原産国 | ヨーロッパ、北アフリカから中国までのアジア |
寿命 | 18年~23年 |
お迎え平均価格 | 150.000円~250.000円(上昇傾向) |
大きさ | 約20.0cm~23.0cm |
コキンメフクロウの性格は、やや頑固で、自分をしっかり持っているタイプが多いです。
神経質で臆病、警戒心が強い面もあるので、ベタ慣れにさせたいならヒナのうちから人間との生活に慣れさせる必要があります。
人間に慣れた個体はスキンシップもできますが、あくまで野生動物でペット化された生き物ではないので、スキンシップは苦手な傾向です。
鳴き声は小さめですが広範囲に響きます。
防音対策はとりましょう。
コキンメフクロウの価格
個体の成長具合、流通経路やシーズンにもよりますが、比較的多く流通するシーズンで15~20万、それ以外だと25万前後が平均的な相場です。
気温の安定した春先のお迎えが、体調管理がしやすく、その後の飼育が楽になるでしょう。
コキンメフクロウの寿命
野生下だと大体約15年~18年、飼育下の場合は20年ほどです。
良質の餌と、適度な運動、定期的な健康診断が寿命を延ばす秘訣です。
コキンメフクロウの飼い方とポイント
コキンメフクロウの飼育には、大型鳥専用のケージと、1部屋分の放鳥スペースが必要です。
かなり運動しますので、中庭などに網を張り込んだ放鳥スペースがあると良いでしょう(外敵の侵入や脱走を防ぐ対策を十分に取ってください)。
雛のうちは体力的にも弱いところがあるので、構い過ぎないようにしましょう。
その他、コキンメフクロウの飼い方で押さえておきたいポイントです。
これらの項目でひとつでも「できない」があれば、厳しいようですが、現時点での飼育は諦めましょう。
項目すべてができるようになってからお迎えしてください。
1.餌は「丸ごと」与える
猛禽類なので、餌はヒヨコやマウス、コオロギといった昆虫です。
必ずしも生きている必要はなく、専用の冷凍マウスや冷凍ヒヨコで構いません。
しかし、肉部分だけ与えるのは栄養バランスが偏ります。
内臓や筋肉、骨部分など、丸ごと与えることで栄養バランスがとれた食事になります。
必ず冷凍マウスや冷凍ヒヨコを使いましょう。
2.広大な飼育環境が必要
猛禽類は飛ぶことで、健康維持をしている側面があります。
そのため、ケージ内のみでの飼育はおすすめしません。
どうしてもケージ飼育の場合は、羽根を大きく広げて飛び移ることができるほどの大型のケージを用意する必要があります。
一部屋分丸ごと、愛鳥のために使ってあげるのが理想です。
3.餌を与えるときはピンセットで。
餌を手で直接与えると、手も餌と勘違いしてしまい手に噛み付く事故が発生する可能性があります。
人間側の衛生面の問題もありますので、餌を与えるときはピンセットを使いましょう。
人になれたフクロウの中には、人の手(ピンセット)から与えられないと食べないという個体もいます。
そのため、留守番がちのご家庭の場合、餌の回数、量が不足する場合があります。
コキンメフクロウをお迎えする前の心構え
コキンメフクロウをお迎えする前に、家族全体で下記の心構えを見直してください。
1つでも「できない」「いいえ」がある場合は、厳しいようですが、お迎えを再検討しましょう。
- 家族の同意と理解を得られていますか。
- 20年前後の寿命のお世話を全うできますか。
- 餌やり、餌の解体を毎日できますか。
- 掃除を毎日できますか。
- 病気や怪我にかかる医療費を出せますか。
家族の同意と理解を得られていますか。
飼育に家族全員の同意と理解を得られましたか?
「飼ったらそのうち賛成してくれる」なんて思っていませんか?
フクロウに限らず、動物の飼育は「かわいい」、「飼ってみたい」だけでは長続きしません。
お迎えしてから虹の橋を渡るまで、フクロウ中心の生活をしてもいい、資金を惜しまないという人だけ飼ってください。
これらのことは、インコだけでなくフクロウにも言えます。
お迎え前に絶対確認、家族で検討をしましょう。
20年前後の寿命のお世話を全うできますか
コキンメフクロウの寿命は20年前後と一生のお付き合いになるほど長生きします。
その間旅行などが制限され、毎日お世話が続きます。
フクロウ中心、優先の生活ができますか?
餌やり、餌の解体を毎日できますか
インコのように人工物のペレットを与えれば良いというものではなく、冷凍ヒヨコや冷凍マウスを解凍・解体して与える必要があります。
生きているようにピンセットで動かして与えなければいけないため、1回の餌やりにもインコ以上の手間がかかります。
この手間を毎回惜しまずやることができますか?
掃除を毎日できますか。
フクロウは自分で掃除ができません。
毎日の掃除と定期的にケージ&飼育環境の大掃除(熱湯消毒など)ができますか?
病気や怪我にかかる医療費を出せますか。
病気や怪我をしたとき、適切な治療を受けさせてあげられますか?
健康診断も定期的にできますか?
通院治療で1回1万円、手術になると20万円以上かかるのも珍しくありません。
フクロウ生体代の何倍もかかる可能性もあります。
それでも惜しみなく医療費を出してあげられますか?
※フクロウがみせる不調のサインを知っておいて下さい。
コキンメフクロウの性格、寿命と飼い方。必要な3つのポイント!まとめ
- コキンメフクロウはやや頑固で臆病な傾向。
- ヒナのうちから慣らさないと人に懐きにくい。
- 飼育環境はゆとりを持って。
コキンメフクロウは人に懐くと、本当にかわいらしい仕草をいくつもみせてくれます。
しかしあくまで猛禽類ですから慣らすには時間と根気が必要です。
餌のやり方、お世話の仕方ひとつひとつがインコとは全く違います。
フクロウ飼育のメリット、デメリットをひとつひとつ理解し、時間と愛情をかけられる人におすすめのフクロウです。
そのほか、フクロウをはじめとする猛禽類を飼育するに当たっての疑問点をこちらで解説しています。
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