愛らしいしぐさ、美しい見た目、人間大好きでおっとりでちょっとだけびびりんぼ。
心優しい小さな癒し系の中型インコ、オカメインコはとても可愛らしく人気がありますが、成鳥になるまではやや体質が弱いので、コツを抑えた育て方が必要です。
今回はオカメインコの飼い方のポイントと初心者が注意したいポイントを解説します。
基本的な特徴
原産国 | オーストラリア等 |
寿命 | 20年~25年 |
お迎え平均価格 | 9.000円~70.000円(色上がりで上下) |
大きさ | 約30.0cm~35.0cm |
オカメインコはちょうどほおにあたる部分が赤やオレンジ色になっていて、まるで、ほっぺたを赤らめているのが特徴の中型インコです。
※ホワイトフェイス(WF)など、種類によって、ほっぺたの赤丸がないオカメインコもいます。
和名の「オカメインコ」は「おかめ」の顔に似ていることから来ています。
特に日本人に愛される理由はこういうところもあるのかもしれませんね。
興奮したり、びっくりしたりすると、頭の冠羽を立てることがあります。
オカメインコの冠羽が立ちっぱなしというのは、ずっと何かに怯えているのかもしれませんので、落ち着かせたり、おびえている対象物を遠ざけるなどしてあげてください。
check!▽オカメインコの冠羽が立ちっぱなしの理由と抜ける時の注意点!カラー
オカメインコは「ノーマル」「ルチノー」「シナモン」「パール」「パイド」「ホワイトフェイス」といった多くのカラーがあり、それぞれ違った気品と魅力があります。
これらはオカメインコの愛好家の手によって、長年にわたり作出されてきたもので、今も新しいカラーが作出されています。
また、オカメインコはカラーによってお迎えする価格に大きな差があるのも特徴です。
性格
オカメインコの性格は大きく分けて以下の特徴があります。
- 穏やかで温厚
- 懐きやすい
- 臆病で寂しがりや
- オスは好奇心旺盛、メスはおっとりさん
このようにオカメインコはとても優しい性格で、おっとりしたタイプが多いです。
闘争心が弱く、同種でも異種間でもけんかはほとんどしません。
他の鳥さんとも仲良く暮らせます。
逆に、他の鳥さんにいじめられる事が多いので、多種飼いするときは、いじめられていないか注意する必要があります。
目に外傷があった場合、他のインコにいじめられている可能性も視野に入れましょう。
臆病なところもあるので、環境の変化や飼い主の扱いにとても敏感です。
そのため、乱暴に扱うと、人間を怖がって、それまでの信頼関係が崩れてしまうので注意が必要です。
甘え上手でカキカキ大好きで人間大好き、でもちょっと臆病なびびりんぼ、そんなところが愛しくて思わず守ってあげたくなる、それがオカメインコの一般的な性格です。
飼い方
オカメインコの飼育は中型インコの中では丈夫で飼育しやすいですが、雛のうちは弱い面があるので、お迎えから1年~最初の冬越しは慎重に飼育する必要があります。
性別によって性別がやや違いますので、さえずりやおしゃべりを期待したいならオス、おっとりな付き合いをしたいならメスが良いとされています。
どうしてもきまらない時は、ショップで実際に出会ったときの印象で決めても問題ないでしょう。
check!オカメインコのオスメスの見分け方と特徴 ノーマル ルチノー パール他噛み癖は少ない傾向にありますが、嘴の力は強いので、一度癖になると大変です。
癖付けないようにしつけましょう。
飼育に必要なもの
オカメインコの飼育に必要なものは主にこれらのものです。
- ケージ
- 餌(フード)/お水
- 止まり木
- 移動用キャリーケース
これらは最低限オカメインコをお迎えする前に揃えておきましょう。
餌に関してはお店で食べなれているものが良いので、お迎え時に一緒に買っても大丈夫です。
※オカメインコについてもっと知りたい!という人はこちらをチェックしてみてください。
check!オカメインコの種類とお迎え価格
適したケージ
オカメインコは中型インコに分類されます。
尾羽が意外に長いため、1羽飼育の場合でも底が45センチ四方以上高さが50センチ以上の角ばったケージがオススメです。
また、オカメインコはオカメパニックというこのインコ特有のパニックを引き起こすことがあります。
これはオカメインコの繊細で臆病な性格が原因とされており、飼い主のほうで対策を取る必要があります。
check!オカメパニックの対処法、出血したときの対策オカメパニック時に怪我をしないよう装飾や突起があるような、ケージは避けましょう。
check!経験者が選ぶオカメパニック対策おすすめケージ/オカメインコ餌(フード)/お水
餌は基本的にいつでも食べられるように、たくさん入れておきます。
朝起きたときと、夕方の放鳥後に食べ殻を捨てて新しい餌を追加で入れ替えてあげると良いでしょう。
朝の分は全入れ替えが良いです。
ヒエとアワ、キビ、カナリーシードなどの混合飼料を中心したものでOK。
ペットショップやホームセンターにあるような中型インコ用の飼料でOKです。
しかし、食いつきを良くするために脂質の高いヒマワリなどを多く入れているものもあります。
こういったエサは太りすぎの原因になったりしますので、バランスの良い配合フードを選ぶ必要があります。
脂質の高いシードは控えめに!
ここで注意したいのが、ひまわりの種や麻の実の含有量です。
先ほど書いたように、市販のフードの中には食いつきを良くするために、ひまわりの種、麻の実といった脂質の高いシードが、多く含まれているものもあります。
嗜好性がとても高く、オカメちゃんは大好きです。
欲しがるからと、あげ続けているとあっという間に太ります。
オカメインコは実は隠れ肥満が多いインコとしても有名なのです。
ヒエ、キビ、粟など、単体毎に購入し、飼い主さんのほうで混合して与えるのがベストです。
そうすることで、脂質分のコントロールができます。
ひまわりの種、麻の実は、ご褒美やおやつ代わりに、一日2~3粒で十分です。
専門ショップなどで、配合用の餌を購入することが可能です。
インコの総合栄養食:ペレット
雛の一人餌切り替えのころから、ペレットに慣れている場合、総合栄養食である、ペレットもオススメです。
シード食から、ペレット食への切り替えは根気と体重管理が必要です。
また、特定のペレットしか食べない場合、万一の生産終了などに困ります。
複数のペレット、シード食も食べられるよう多くのフードに慣らす事をオススメします。
野菜、ビタミン、ミネラル
小松菜や、チンゲンサイ、ブロッコリーなどの緑の濃い野菜を日替わりで与えましょう。
野菜は痛みやすいので、朝与えて、昼には取り上げるのが良いでしょう。
「野菜で遊んで食べてない」という場合もありますが遊びながら少しでも口に入れば十分です。
雛の挿し餌の時期から小松菜や青菜をすりつぶして混ぜて与えると、野菜嫌いになりにくくなります。
果物は、糖分が多いので、週に1回、小指の先程度を与えるくらいにしましょう。特別なごほうびに。
また、ボレー粉や、カトルボーンなどのカルシウムも、しっかり与えましょう。
ビタミンや野菜、ミネラルは、ボレー粉でメインに採りつつ、それでも補いきれないビタミンをネクトンという専用サプリで補うのがオススメです。
止まり木
止まり木はケージに付属してあるもので構いません。
買い換えるときは中型インコ用の木製の止まり木を選びましょう。
太過ぎず細過ぎずインコが捕まりやすい太さのものを選んであげてください。
止まり木2本設置する時は若干高さを変えてあげると、飛び移りやすく、インコの運動にもなります。
移動用キャリーケース
主にインコを病院に連れて行ったり、ケージを洗う時の一時避難場所につかったりします。
お迎えのとき健康診断も済ませる必要がありますので、一緒に購入しておきましょう。
初心者が注意したい飼い方のポイント3点
オカメインコは餌と水を毎日取り替えてあげれば長生きします。
しかしそれではただ生きているだけです。
インコも飼い主さんも毎日楽しく過ごしてもらうためのコミュニケーションのコツや、注意すべき点があります。
毎日放鳥を欠かさない
放鳥はオカメインコにとって大好きな飼い主さんとのふれあいの時間です。
どんなに忙しくても「一日最低1回、30分」はとってあげてください。
理想は一日2回1時間くらいずつです。
逆に、1日1回も放鳥させる時間が、とれないという人はオカメインコの飼育は見送ったほうが良いでしょう。
ずっとケージの中ではかわいそうです。
また、放鳥中は、ずっとそばにいて目をはなさないようにしましょう。
目を放した隙に有害物質を口にしたり思わぬ事故の原因になります。
ガラス窓に激突しないよう、カーテンを引いたりガラステーブルは隠すようにしましょう。
スキンシップを大切に
オカメインコは、愛情深く、飼い主さんがとても大好きな子が多いです。
話しかけながら毎日優しくなでてあげてください。
頭やほっぺ、耳の周りをなでると、気持ち良さそうに目を細めますよ。
それが言葉にできないくらい愛くるしいんです。
雛は保温が何より大切!
オカメインコは雛のうちは自分で保温を維持することができません。
プラスチックケースの中で、気温は常に27~30度に保つように心がけましょう。
ケージへのお引越しは羽根が生え揃う生後1ヶ月過ぎが良いでしょう。
挿し餌中の雛の場合はショップで予め餌の作り方や与え方、使っている器具をきいておき、できる限り同じ条件、環境で与えましょう。
オカメインコの雛は繊細でちょっとした環境の変化で食欲を落としたり、体調を崩したりするので注意が必要です。
check!オカメインコの雛は難しい!雛が挿し餌を食べない原因と対処法気をつける病気
オカメインコは成鳥になると、比較的丈夫になりますが、生まれて最初の冬を越すまでは病気にかかりやすいです。
中型インコの中でも、雛の飼育が難しいといわれています。
- そ嚢炎(そのうえん)
- 食滞
- メガバクテリア症
人間の食べ物を与えてしまい、そ嚢という器官が炎症を起こす病気です。
そのうにフードがたまり、胃に流れず固まった状態です。すぐに処置しないと命にかかわります。
check!オカメインコの雛の食滞の症状/原因とマッサージ治療のやり方
特定のカビ細菌による感染症で、治療が長引くことが多い厄介な病気です。
「そ嚢炎」や「食滞」など、オカメインコの雛を育てるのが難しい原因も、挿し餌時期にかかりやすい(陥りやすい)病気が多いこともあります。
雛のうちは過保護過ぎるくらい過保護にして、24時間体勢(大げさではありません)で育てるくらいの気持ちで育ててください。
まとめ
- ケージは高さのある大きめのものを準備しましょう。
- 餌は混合飼料やペレット。しかし、脂質は与えすぎないようにしてください。
- 毎日の放鳥、スキンシップで愛情深い子に育ててあげてください。
- 雛のときの保温は特に気をつけるようにしましょう。
大好きな飼い主さんに、すべての愛情表現で応えてくれるオカメインコは日本を代表するコンパニオンバードの一種になりました。
飼育するうちに、虜になること間違いなしです^^。
雛のうちは抵抗力が低い子が多いので、保温と、野菜(ビタミン)摂取、日光浴をバランスよくあたえて健康に育てましょう。
今回紹介したコツをしっかり抑えれば初心者でも育てることは十分に可能です。
楽しいオカメインコライフをはじめていきましょう!
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