可愛がっていた文鳥が突然亡くなってしまう、実は珍しいことではありません。
文鳥はストレスに弱く、体も小さいため周囲の影響を受けやすい側面があります。
今回は文鳥の雛の突然死の原因と、文鳥によくみられる「後追い」について、対処法と一緒にまとめました。
文鳥の雛の突然死の原因
- 外気温の急激な変化
- 栄養不足
- 何らかの病気にかかっていた
- 外傷
文鳥の突然死の原因は環境などの外的要因から、鳥自身になんらかの問題がある(元々身体が弱い等)場合、それらが複合してしまった場合などがあります。
原因を確定することは難しい場合がほとんどです。
その中でも特に多く指摘されている突然死の原因例を挙げていきます。
外気温の急激な変化
文鳥などの小型鳥は外気温の急激な変化に非常に弱いです。
夏の日差しに1時間、真冬のカバーなしのケージで一晩過ごすだけで命を落してしまいます。
文鳥の飼育部屋の気温は雛なら27度前後、健康な成鳥なら24~25度くらいを維持するように心がけてください。
冬場でも10度を下回ると体調を崩してしまいます。
専用のヒーターを使って室温を適温に調整しましょう。
栄養不足
雛用のえさとして「あわ玉をふやかしたもの」が一般的ですが、これだけですと栄養が十分ではありません。
ゆで卵の卵黄をひとつまみいれたり、市販の粉末小松菜や、専用のパウダーフードを加えて栄養面を向上させましょう。
エサの量が足りなかったり、栄養が不足したまま成長すると、弱い体質の文鳥に育ってしまったり、空腹時間が続くことで突然死してしまうこともあります。
エサの間隔は朝から日没まで2時間おきくらいに、雛が食べなくなるまでたっぷり与えるようにしてください。
何らかの病気にかかっていた
問屋やショップに流通した時点で何らかの病気にかかっており、それが原因で突然死につながってしまうこともあります。
鳥類は「弱っていることを周囲に悟られないように振舞う」本能を持っており、飼い主が近づくと元気そうに振舞います。
その結果、体調不良や病気に気づかず、突然亡くなってしまうようにみえるということです。
こういったことを防ぐために、「羽根を膨らませてうずくまっている雛」「鼻水を出している雛」をショップから迎えないこと、そして体調が悪い雛がいるケージから雛をお迎えしないようにしましょう。
外傷
怪我や火傷を人間目線で「ちょっとだから大丈夫」「自然に治るだろう」と放置したり、気づかなかったことで突然死につながることがあります。
文鳥の身体は小さいため、血液がほんの1~2滴流れただけでも大量出血にあたります。
ほんの少しの怪我や不調を軽視せず、病院に連れて行くことが文鳥の命を救うことにつながります。
文鳥に多く見られる「後追い」とは。
一羽の鳥が亡くなってしまったあと、日をおかず(数日~数週間)に残された鳥が亡くなってしまうことがあります。
これを「後追い」といい、仲の良い鳥やつがいの鳥に多く発生する現象です。
詳しいメカニズムはわかっていませんが、仲間や伴侶がいなくなった寂しさ、ショックからおこると言われています。
特に文鳥は仲間や伴侶に多くの愛情を傾けるため、仲間や伴侶を失うと大きなショックを受けて一気に弱ってしまうようです。
ただし、2羽同時に亡くなってしまった場合は、何らかの中毒などの可能性が高いです。
あわせて読みたい危険!インコが食べてはいけない危険な食べ物まとめ放鳥中に人間の食べ物をおいていなかったか、金属類をかじっていなかったか、アロマなどを焚いていなかったかなどを確認するようにしましょう。
文鳥の「後追い」を防ぐ方法(対処法)
- 弱っている鳥は早めに隔離する
- 一緒にいない時間をつくる
- 飼い主との濃厚な時間を作る
これらの方法で確実に後追いを防げるわけではありませんが、残された鳥の精神的ショックを和らげる、または避けるのに一定の効果があると考えられています。
弱っている鳥は早めに隔離する
体調を崩してしまった鳥は早めに別の部屋に移して保温、治療をしましょう。
残った鳥への病気などの感染を防ぐ効果があるほか、落鳥してしまったとき、残った鳥がショックを受けないようにする効果があります。
しかしながら、今まで一緒にいた仲間や伴侶がいなくなり、寂しがったり、探し回ることは避けられません。
あくまで感染防止と、仲間が亡くなってしまったことを認識させないようにする対処です。、
一緒にいない時間をつくる
後追いをしてしまう原因のひとつに、仲間同士・つがいがいつもべったりであることが原因であると考えられます。
別々のケージで飼育し、放鳥のときだけ一緒にするなど、一緒にいない時間を作るようにしましょう。
飼い主との濃厚な時間を作る
後追いは仲間・伴侶へ依存しすぎることでおこるといわれています。
放鳥時間は飼い主と一緒に遊ぶ、お世話のときも軽く手に乗せてしっかりコミュニケーションをとるなど、飼い主との濃厚な時間を意識して作るようにしましょう。
飼い主べったりにしておきたい場合は仲間の鳥とケージを分けるなど、鳥同士が一緒にいる時間を調整しましょう。
文鳥の雛の突然死の原因と「後追い」の対策方法。まとめ
- 文鳥は身体が小さいため、外部環境の影響やストレスを受けやすい鳥です。
- 飼育環境の温度管理に注意し、体調を崩したら様子見をせずにすぐに病院へ連れて行く必要があります。
- 相手に強い愛情を注ぐ文鳥は、仲間や伴侶を失ったショックで後追いをすることがあります。
- 特定の鳥に懐きすぎないよう、距離感を調整しながら飼い主との時間をしっかり作ってあげましょう。
文鳥は外部環境の影響や精神的ショックを受けやすい小鳥です。
特に雛のうちは室温や餌の質・回数が非常に重要です。
突然亡くなってしまったと考える前に、元気がなかった、えさの食いが悪くなった、寒い(暑い)日だったなど、何かしら兆候がなかったかを思い返してみましょう。
文鳥は仲間を失うと、ショックで体調を崩し、続けて落鳥してしまう、「後追い」をしやすいといわれています。
仲間に依存しすぎないように距離感を調整し、飼い主との時間をしっかりとってあげるようにしてください。
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